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「看護系大学における評価者研修」報告

当委員会では、完成年次を迎えた看護系大学の自己点検評価・評価委員会等で中心的な立場にある教職員の皆様から、今年度の事業による試行評価にご協力頂く「評価委員」を募集いたしました。平成20年10月に「看護系大学における評価者研修」を東京で開催いたしました。

開催目的:
認証評価、当委員会における評価について共通理解を図るとともに、評価委員の皆様と当委員会委員の顔合わせをし、今後、評価に関する連絡が密に取れるようにすることを目的としました。
開催日時・場所:
平成20年10月24日(金) 13:00〜16:30
八重洲ビジネスセンターアネックス 第1会議室
参加者数:
評価委員16名、当委員会12名(委員6名、オブザーバー1名、事務局5名)

プログラム内容紹介

はじめに、文部科学省看護教育専門官の小山田恭子様よりご挨拶を頂戴しました。

急激な大学増加を看護基礎教育の充実につなげるためには、現在行われている、大学全体の総合的な状況の評価だけでなく、専門分野に特化した教育評価の基準と仕組みが必要不可欠であること、本研修への期待などをお話しいただきました。

1.看護学教育評価機関検討委員会における評価の基本方針
村嶋幸代委員長(東京大学)より、日本看護系大学協議会および看護学教育評価機関検討委員会(以下、当委員会とする)での評価の検討過程とこれまでの経過、評価の基本方針等についての説明が行われました。
2.看護に特化した評価基準・体制
image高橋真理委員(北里大学)より、看護学に特化した評価の必要性、画一化を避け、専門家同士の専門性にかけた相互の発展を理想として、相互評価を行っていく、ということについて講演が行われました。さらに、評価の実際の基準・フォーマットを用いて、その内容や用法が説明されました。
3.昨年度、試行評価に協力した立場から
image中村慶子委員(愛媛大学)より、昨年度に試行評価を引き受けてから実際に実施するまでの具体的な経過、実施後の変化、昨年度の評価における課題などについて説明が行われました。質疑では、自己評価を行う時期、現地調査の準備や苦労した点などについての質問が出されました。
4.模擬評価とグループ討論
image昨年の試行評価対象校から提供された自己評価資料と大学の資料を見ながら、今年度の評価書式を用いて書面調査の演習を行いました。

設立主体、地域などを考慮して3グループに分かれて、グループでの演習と討論を行いました。各グループには当委員会委員がファシリテーターとして入りました。

討論内容はグループごとに発表されました。

(Aグループより)
認証評価は確実に受けるので、その場合は、改善のプロセスは書けるが、今回のような評価になると、単年度にするのか、長期でするのか、検討が必要と思う。

(Bグループより)
評価項目の文章がわかりにくく、再考を要する。
実際に評価すると、項目が重複しているようなところもある。評価の根拠で、何を評価したいと思っているのかがわかるような評価項目設定が望まれる。

(Cグループより)
評価表の項目の精選が必要と思う。
フォーマットにコメントを書く欄がないので、備考欄を減らしてでも、評価者のコメントを書く欄がほしい。
5.全体討論・意見交換
高田早苗委員(神戸市看護大学)が司会を務め、全体での討論と意見交換が行われました。

討論内容紹介

評価項目の再検討と整理について:評価項目の文章をシンプルにし、回答項目も整理をする必要がある。
既存の認証評価と今回の分野別評価の整合性が分かりにくい。
今年度の試行評価協力校4校からの抱負や希望、意見など。
領域を限定してでも、評価を実施することで、相互評価を行うことはとても意味があると思う。
総合大学の場合の看護学科の位置づけを示すきっかけになる。また、相互評価はとてもよい共通理解の機会となる。評価は大変だが、ぜひ全員体制で評価チームを作って、若手教員にも全体が見えるような体制にすると、とてもよいきっかけになると思う。

最後に、中西睦子委員(国際医療福祉大学)が、討議の結果を踏まえたまとめを行いました。

第2回目の研修は、試行評価後の2月・3月に開催する予定です。


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