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活動内容

シンポジウム報告

本委員会では、平成20年3月に、看護系大学の責任者(学長・学部長・学科長)、認証評価・自己点検評価を担当している教職員の皆様を対象に、シンポジウム「看護学の専門領域に特化した大学評価について」を京都と東京で開催いたしました。両日で111校から174名の方々にご参加いただきました。

テーマ:
看護学の専門領域に特化した大学評価について
開催目的:
本委員会で検討してきた看護学の専門領域に特化した大学評価基準・体制案についてご説明するとともに、平成19年度文部科学省大学評価研究委託事業として実施した大学評価の試行、海外の看護学認証評価機関視察結果をご報告し、今後の看護系大学における分野別評価、評価基準・評価体制の方向性と課題について、会員校の皆様と検討することを目的としました。
開催日時・場所:
(京都会場)
平成20年3月1日(土) 13:00−16:00、京都市勧業館 みやこめっせ 大会議室
(東京会場)
平成20年3月8日(土) 13:00−16:00、東京コンファレンスセンター品川 大ホールB
参加者数:
京都会場45校72名、東京会場67校102名、計111校174名(1校、京都・東京に両日参加)

プログラム内容紹介

imageはじめに、文部科学省看護教育専門官の和住淑子様よりご挨拶を頂戴しました。

続いて、日本看護系大学協議会を代表し、京都会場では井部俊子会長(聖路加看護大学)が、東京会場では野嶋佐由美副会長(高知女子大学)がご挨拶いたしました。

1.看護学教育評価機関検討委員会の活動目的・経過説明
image平成17年度より設置された「看護学教育評価機関検討委員会」(以下、本委員会とする)村嶋幸代委員長(東京大学)より、シンポジウム開催の目的、日本看護系大学協議会の今までの取り組み、本委員会の趣旨とこれまでの活動、平成19年度文部科学省大学評価研究委託事業の概要、事業の必要性と背景((1)急増する看護系大学・大学院、(2)看護学の専門領域に特化した評価の必要性)についての説明が行われました。
2.米国認定評価機関 Commission on Collegiate Nursing Education(CCNE)視察報告
有本 梓委員会協力者(東京大学)より、視察結果の報告が行われました。主な視察目的は、日本版の看護学第三者評価システム構築に向けた情報収集により、(1)米国の看護学教育に特化した認証評価システムについての先駆的取り組みの現状・利点・問題点の把握、(2)国際的視点より、評価基準・評価体制に関する課題の検討、を行うことと説明がありました。
CCNEの組織概要、評価の具体的な方法や内容(目的、評価基準の内容、方法、評価結果の公表、評価手数料等)が紹介されました。
3.平成19年度学士課程評価試行に関する報告と情報交換
image中西睦子委員(国際医療福祉大学)が座長を務め、評価試行の目的とポイント、評価試行に協力した立場からの意見、評価試行を担当した立場からの意見の紹介、フロアと一体になった活発な議論が交わされました。
4.評価の目的とポイント
京都会場では、平山朝子委員(岐阜県立看護大学)、東京会場では菱沼典子委員(聖路加看護大学)より、評価の目的とポイントについて説明されました。
今年度はあくまで試行であり、学士課程についての評価を試みたこと、基本的には、大学2校による相互評価とすること等の説明がありました。
また本委員会で作成した具体的評価項目及び評価体制(案)について、各大学の特色が反映される評価方法、カリキュラムの編成方針、学士卒業レベルでの技術や力量、臨地実習における理論と実践の一体化、教育機関の規模や設置主体による相違等、様々な問題が提起されました。 詳細はこちら
5.評価試行に協力した立場から
image京都会場では、単科大学の立場より新潟県立看護大学の中島紀恵子学長から、まず、公立大学が持つ現状と課題についての説明がありました。続いて、評価試行により着眼点が明確になった、という利点がある一方、評価項目数の多さから重要な内容が把握できない、という課題が提示されました。
東京会場では、総合大学の立場より愛媛大学の中村慶子看護学専攻長から、評価項目の細分化、相互評価として表出しにくい項目(教員別の業績など)の検討等が挙げられました。また一方、実地調査で評価担当委員が大学本部の役員と直接会話し、看護学に対する理解を深めてもらう機会を得た、事務方の力量の再確認、教育評価に関する課題の明確化、等の利点が挙げられました。
6.評価試行を担当した立場から
京都会場では、新潟県立看護大学の評価試行を担当した前原澄子委員(京都橘大学)より、特に自己点検評価報告書からは把握できない大学の「考え方」や「努力」について、面接が必須である、と示唆されました。
東京会場では、愛媛大学の評価試行を担当した高田早苗委員(神戸市看護大学)より、評価項目の多さ、重複があり、関連資料との突合せに苦労したこと、評価者の価値観に左右される項目があることが指摘されました。 評価試行結果はこちら
image7.質疑応答
主に試行結果に関する報告を受け、質疑応答を行いました。主な質疑応答・討論をご紹介します。 詳細はこちら
8.今後の方向性と課題
最後に、本委員会の村嶋幸代委員長(東京大学)が、シンポジウムにおける討議の結果を踏まえ、今後の方向性と課題についてのまとめを行いました。

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