★はじめに
看護教育の現場でも、デジタル関連の技術を十分に活用できる場面が多くなってきました。いつでも、どこでも、どのような場合でも、スムーズに看護を学ぶことができる環境づくりを、デジタルコンテンツの開発とともに行っております。
今回は、360度カメラを活用したデジタル教材についてご紹介します。比較的安価で手に入り、画像の閲覧なども行いやすい360度カメラである「RICOH THETA」を使用した事例をご紹介します。なお、デジタル技術の進化はとても急速ですので、すぐにご紹介する情報が古くなってしまう可能性もあります。必要時、内容のアップデートを行っていきますので、ご了解いただけますよう、どうぞよろしくお願いします。

★360度カメラで何ができるのでしょうか?
360度カメラで撮影した画像はパソコンやスマートフォンなどで閲覧できます。そして視野を自由に変えることができます。つまり、自分の好きな視点で画像を閲覧することができます。看護教育でのデジタル教材として、ベッドサイドなどの療養環境の観察、患者視点の体験などの表現が可能です。
★実際に撮影した360度画像をご覧ください!
今回は3種類の360度画像を用意しております。下記のURLをクリックしてみてください。自由に視点が変わり、さらに画像を拡大することができます。
①病院内のベッドサイド
https://app2.ricoh360.com/viewer/80639fb0-40df-4d70-ab58-f9ad5d680a4b
②訪問看護の場面
https://app2.ricoh360.com/viewer/2e0bdcf0-4783-4eda-93bd-7508158de7ca
③未熟児の保育器
https://app2.ricoh360.com/viewer/079880cf-44af-4958-a543-d4a2c24e8f0b
★具体的な360度カメラの活用
今回使用している360度カメラ「RICOH THETA」ですが、現在では、さまざまな種類の360度カメラが発売されています。それぞれ特徴がありますので、また違うタイミングでご紹介させていただきます。
<「RICOH THETA」を使用した360度画像の場合>
①360度画像を撮影します。
②パソコンに画像のデータを転送して、専用アプリ(「RICOH THETA」のHPからダウンロード可能(無料))で画像を表示します。
③専用アプリから、「ricoh360.com」という360度画像閲覧ページにアップロードをします。
①~③の操作で、実際に撮影した360度画像を、誰でもWeb上で(スマートフォンやパソコンで)閲覧することができます!
★そのほかの360度カメラの活用法について
さまざまな環境の画像を360度で撮影することで、その場にいるかのような視点の変更が可能となり、いろいろなデジタルコンテンツに活用ができます。使い方次第で、いろいろなパターンが可能です。
そして、360度カメラは画像だけでなく、動画の撮影もできます。360度動画の場合は、動きのある映像の視点変更が可能です。360度動画についてはVR(バーチャルリアリティ)などにも応用ができます。
看護技術のデモンストレーションなどのビデオ撮影などにも有効で、いろいろな視点が必要な撮影の場合、何台ものカメラや人員が必要になりますが、基本的に360度カメラであれば、あとから視点を変更した映像処理もできますので、カメラ1台で、しかもカメラマンなし、つまりセルフでデモンストレーションなどの撮影が可能となります。
★最後に
360度カメラはまだ十分に普及しておらず、高性能な360度カメラが随分と安く手に入るようになり、どんどん使いやすくなってきています。看護教育および臨床の現場などで、さまざまな活用が期待されています。360度カメラが、学校や病院または施設に1台あると、とても楽しいデジタル教材の作成が可能となるでしょう。
とはいえ、まだまだ難しいなと感じる方もたくさんいらっしゃると思いますので、そのような場合は、ぜひご一報ください。いつでもお声がけ頂けたらと思います。
メールアドレス→(takeshi-k@seirei.ac.jp)
聖隷クリストファー大学 看護学部 小池武嗣