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看護系大学では何を勉強するの?

看護系大学では、<専門分野>として基礎看護学、成人看護学、老年看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学、地域看護学、在宅看護論といった科目を学びます。さらに助産師を志す人のための助産学に関する科目も用意されている大学もたくさんあります。また、看護専門分野の基礎として人間の身体を理解するための解剖学や病態生理など<専門基礎分野>の科目についても学びます。看護学についての学習は、教室で先生からの講義を聞くタイプの授業だけでなく、病院や保健所などに実際に出向き、看護を実践する実習も行なわれます。これらの学習を通して看護職者としての専門的知識や技術を身につけていきます。
その一方で、看護は、人に関わる職業なので、人間や環境の理解、社会の仕組みの理解を深める科目の学習がとても重要です。これらは<基礎分野>として位置づけられており、心理学、社会学、倫理学、経済学、情報科学、語学などを幅広く学びます。この学習を通して幅広い視野での知性と感性を磨き、また、科学的思考の基盤を育みます。そして、これらの学習と看護の専門的知識が統合される中で、生命の尊厳を尊重する倫理観を備えた豊かな人間性が養われていきます。
さらに大学では、これまでに学んだ知識・技術を統合し、科学的に問題を解決する能力、倫理を含めた総合的な判断能力、さらには研究に取り組む能力を養うことを重視しています。そのために行なわれている授業内容は、大学によって様々ですが、卒業研究や総合実習などが工夫されています。これにより日進月歩で進歩する医療現場に対応できる看護実践能力の育成を図ります。
現在、多くの看護系大学には大学院が併設されています。大学院では、学部教育修了後に自分の興味・関心のある看護領域に関するより深い知識や技術を習得したり、研究に取り組むことができます。